今年で4年目の開催となった、日本ヴォーグ社が運営するStudio Kiln Art(スタジオキルンアート)の短期特別講座、九谷焼上絵付「線描色絵金彩-みんなでお出かけ・兎-」。全4日間の日程(4/24~25、5/29~30)のうち、前半の2日間が終了しました。前半で線描き、後半で色を塗る予定です。
年々人気の高まるこちらの講座、15名定員のところを今回は3名増員の18名で行われています。受講者さん曰く「絶対に受講したいから、申し込み開始日の開始時間に申し込んだ」というほどの人気ぶりで、開催当日までキャンセル待ちの方も数名いらっしゃったとのこと。初めての開催から毎年参加されている方が5名もいらっしゃったり、遠方は高知県や秋田県から泊まり掛けで受講する方も・・・!
熱心で器用な受講者さんが多いそうで、北村さんもそんな皆さんとの出会いを毎回とても楽しみにしているそうです。
今回の課題2作品のうちの1つがこちらの絵皿なのですが・・・
なんとできたてほやほやの、北村さんの個展最新作品です。
わとそん-最新の個展作品、つまり今期の展覧会の目玉作品ということですよね。なぜ最新作を課題作品として選んだのですか?
北村さん-そうですね。「線描」、「色絵」、「金彩」・・・九谷焼の伝統上絵技法をすべて詰め込んだ正真正銘の個展作品ですので、実はかなり難易度は高いです。ただ、受講者の皆さんはStudio Kiln Artのペインティングだったり、九谷焼の他の講座だったりを受講されてきた経験豊富な方々ですので、少々難しい課題に取り組んでいただく方がより九谷焼のおもしろさ・美しさを感じていただけるのではという思いがあり、いわゆる【絵付け体験】とは一線を画したものにしたいと、私も毎回本気で課題作品を選んでいます。実際、受講者さん達からは「手が疲れすぎて握力がバグる」「線描きが終わる気がしない」「集中力が持たない」などの率直な声も上がる一方で、難しいからこそ「楽しい」「やりがいを感じる」「色塗りが待ち遠しい」という感想も沢山いただいています。分からないことなどをいつでも質問していただける和やかな雰囲気の中で、精力的に制作を行っています。
わとそん-全国津々浦々で展覧会を行っておられますが、合間に講師の仕事をするのは大変ではないですか?
北村さん-地元の石川県にある「九谷焼技術研修所」では生徒さんに教える機会が定期的にありますが、東京のど真ん中で少数精鋭の受講者さんたちに対して九谷焼の楽しさや美しさを伝えることのできるこの講座には、研修所で教えるのとはまた違ったやりがいを感じています。私自身が制作→個展、制作→個展というような繰り返しの日々の中で、受講者さんたちから沢山の刺激をいただくことができる貴重な機会ですし、過去に受講してくださった方が展覧会にひょっこり顔を出してくださることも度々あり、実はそれがものすごく嬉しかったりもします(笑) 今後も需要がある限り、ぜひ続けていきたいお仕事のひとつですね。
▼Studio KILN ARTの講座ご案内ページ▼(2023年の北村さんの講座募集は終了)
https://www.kilnart.jp/studio/class/studio-kutanispecial/
Studio KILN ARTのInstagramに、4月に行われた北村さんの九谷焼上絵付講座(前半:線描き編)の様子がアップされています。教室の雰囲気が伝わる素敵なリール動画ですので、ぜひご覧になってみてください👇^^
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